安達としまむら小説 「一喜一憂」





「安達、どう?」

染めていた髪を元に戻し、安達に見せびらかす。

「良いと思う、すごく。」

私から視線を逸らし、少しオドオドした様子で言う安達。
私が予想していたとおりの反応に安堵する一方、もう少しリアクションをして欲しかったとも思った。

事の発端は、染めていた髪が伸び、中途半端なプリン状態になってしまったことにある。
このまま染め続けるか、それとも元に戻すか迷った私は、安達に判断を委ねることにした。

“元の髪色のしまむらが見たい”

いつ、何を思って髪を染め始めたのか、もはや思い出せない。
でも、色を戻した時に、自分の髪ってこんな色だったっけ・・・と感じたくらいだから、だいぶ前のことなんだと思う。
長い付き合いだった髪色を、まだ出会って半年も経っていない安達のこの一言でキッパリと止めてしまったのは、他人の意見を受け流すタイプの私らしくないと思う。
そもそも、これまでだったら日野や永藤に意見を求めていたはずなのに、今回は特に違和感も無く、真っ先に安達に相談していた。
どうやら、いつの間にか私は安達から絶大な影響を受けるようになっていたらしい。

だからこそ、私は今も安達の言葉に一喜一憂しているのかもしれない。
ますます私らしくない。

「か、かわいいよ! しまむら。」

そういうことを少し遅れて言うのはズルい。
そう思いながらも、やっぱり内心嬉しくなっている私がいた。

「ありがと、安達。」



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

初めての「安達としまむら」小説でしたが、いかがでしたでしょうか。
「やがて君になる」以来の久しぶりの本格百合作品に、私がハマらないわけはなく・・・。
原作はかなり先まで進んでいるようですが、私はアニメしか見ていないので、その範囲で小説にしてみました。
主人公が安達なので、アニメでは安達視点が多くなっているのですが、この場面、しまむらはどういう心境だったんだろう、と考えながら書いたものになります。
アニメ2期に期待しつつ、これからも書いていきたいと思います。


ご意見・ご感想をお待ちしております。


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