ご注文はうさぎですか?小説  「幼馴染の特権」






「今日もリゼ先輩、かっこよかったなぁ。」

閉店後の甘兎庵で、シャロちゃんと2人テーブルに座っておしゃべり。
どんなに忙しくても、週に一度は必ずこうやってシャロちゃんと話すのが、昔からの習慣になっている。
今日のお供はホットココア。
いつも、カップの中身がなくなるまで、他愛の無い話が続く。

私は、シャロちゃんと2人きりのこの時間が大好きだ。

私とシャロちゃんは幼馴染。

どこへ行くにも、なにをするにもいつも一緒。
ココアちゃんやリゼちゃんと友達になった今でも、それは変わらない。

でも、そんな時間を過ごす中で、私はあることに気づいた。

『私は、シャロちゃんが好き』

それは、シャロちゃんがリゼちゃんと知り合ったばかりの頃。
シャロちゃんの口から、"リゼ先輩"という言葉が出るたびに、私の心がズキズキと痛んだ。
私の前で、他の女の子の名前を言うなんて・・・と、私は完全に嫉妬していた。

でも、気づくのが遅すぎた。
シャロちゃんはもうリゼちゃんばかり見ていた。


「私、またリゼ先輩の前でドジなことしちゃった。嫌われてないかな・・・?」
「きっと大丈夫よ。」

でも、リゼちゃんのことをあれこれ話しているシャロちゃんを見てると可愛らしくて、この顔を見ることができるのは私だけなんだと思うと、これはこれでアリかな・・・なんて思うようになった。

「そんな顔してるほうが嫌われちゃうわよ。」
「そうよね・・・。」

いつもみんなと居る時のシャロちゃんは、頑張ってみんなとテンションを合わせてるけど、実際はとても内気で、か弱くて。
リゼちゃんも知らない、私にだけ見せてくれる素の性格。

「シャロちゃんはすごく可愛くて良い子よ、私が言うんだから間違いないわ。だから大丈夫。」

私はシャロちゃんのふわふわの髪の毛を撫でる。
シャロちゃんの少しクセのある髪の毛は、程よく指に絡まって触り心地が良い。
そんな触り心地の良さを知っているのも、きっと私だけ。

「ありがとう、千夜。」

そう言うと、シャロちゃんは私の首元に顔を埋めてきた。
これも、私と2人きりの時にしか見せない、シャロちゃんの一面。
こんなシャロちゃんの姿を他のみんなが見たら、びっくりするに違いない。

近すぎて気づかないこともあるけど、他の誰よりもお互いのことを理解し合ってる特別な関係なんだと思うと、なんだか嬉しくなる。

「シャロちゃん、落ち着いた?」
「うん。」

ふとカップの中を見ると、もうココアの残りが少ない。
さて、そろそろお開きにしましょうか。



最後まで小説をお読みいただき、ありがとうございました。
2作目の「ご注文はうさぎですか?」小説でしたが、いかがでしたでしょうか。

ごちうさは、個人的にシャロが一番好きなので、シャロ中心の話にしてみました。
シャロといえば、「シャロ×リゼ」と「シャロ×千夜」がメジャーなカップリングだと思います。
どちらも捨てがたい・・・ということで、私は「千夜→シャロ→リゼ」派ですw
なので、内容も少しシリアスっぽくなってしまったことをお許しください。
次回は、ごちうさらしい明るい話を書いてみたいと思います。

ご意見・ご感想をお待ちしております。


【制作予定】
未定



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