響け!ユーフォニアム小説 「なんですか、これ」





今日も滝先生の厳しい練習が終わった。
このあとは特に予定もないので、今日は葉月、緑と一緒に帰ることにした。
3人で校門を出ると、前方に見覚えのある大きなリボンが見えた。

「あれって、優子先輩だよね。」

1人で歩いているなんて珍しいな・・・と思いつつ、特に気に留めるようなことでもなかったけど。

「優子せんぱ〜い!」
「ぐいぐい行くなぁ緑・・・。」

好奇心旺盛な緑が呼び止めてしまった。

「どうしたのよ、アンタたち。」
「先輩の姿が見えたので、一緒に帰ろうかと思いまして。」
「アンタたちも帰る方向こっちなの?」
「はい!」

いつの間にか一緒に帰ることにされてしまった。
まぁ、優子先輩と帰るのは初めてで何か新鮮だし良いんだけど。

「今日は、夏紀先輩と一緒じゃないんですね。」
「いつも一緒にいるわけじゃないって。」
「そういえば私、ずっと気になっていたことがあるんですけど。」

こういうテンションの高い時の緑は何を言い出すか分からないから心配だ。

「優子先輩って、いつもそのカチューシャ付けてますけど、どうしてですか?」

確かにそれは私も気になっていた。
でも、誰も訊かないし、もしかしたら訊いてはいけないことなのかと思っていたけど・・・。

「これ? まぁ、特に深い意味は無いんだけど、初めて貰った誕生日プレゼントだから、なんとなく思い入れがあってね。」
「もしかして、彼氏さんとかからですか!?」
「違う違う、夏紀よ。」

夏紀先輩の名前が出てきたのは意外だった。

「私、4月生まれだから新学年が始まってすぐに誕生日でさ。友達ができる頃には誕生日も過ぎちゃってて、ほとんど友達に祝ってもらったことがなかったの。」

そう話し始めた優子先輩は、先ほどまでの明るい笑顔から一転、少し寂しそうな表情になった。

「でも、中学2年の誕生日に夏紀がプレゼントにこれをくれてね。すごく嬉かった。」

優子先輩は、ゆっくりとカチューシャを外すと、大事そうに見つめた。

「良い話ですねぇ・・・。ちょっと感動しちゃいました。」
「優子先輩は、夏紀先輩のことが大好きなんですね!」
「ちょっと待て、私が夏紀のこと好きなんてありえないんですけど!」
「隠さなくても良いんですよ! 今は女の子同士も多いと聞きますし。」

せっかく良い雰囲気だったのに、ぶち壊しですか緑さん。

「それに、久美子ちゃんだって麗奈ちゃんと付き合ってるんですよ!」
「は?」

何言ってくれちゃってるのかな緑さん。
私も初耳なんですがその情報。

「マジで?」
「ウソですウソです! そんなわけありませんから。」
「え、違うの?」

なんで葉月まで乗っかってきてるの・・・。

「あれだけ人前でイチャついておいて、付き合ってないわけないでしょ。」
「言われてみれば、確かに2人きりでいること多いし、そういうことだったのね。」

えぇ、優子先輩まで・・・。
というか、そんなにイチャイチャしてるように見えるのか・・・。

「大丈夫ですよ久美子ちゃん! 緑は応援してます。」
「早く結婚しろ、久美子。」
「2人きりの時は邪魔しないようにみんなに伝えておくわね。」

もうやだこの3人。

「助けて麗奈・・・。」
「おぉ、さっそく嫁を召喚し始めた。」

なんですか、これ・・・。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

初めての「響け!ユーフォニアム」小説でしたが、いかがでしたでしょうか。
この作品は、個人的に「中川夏紀×吉川優子」の「なかよし川」が大好きだったりします(何
なので、なかよし川小説を書きたいと思っていたのですが、一番最初はやはり主人公がいないと・・・と思い、久美子主体の小説となりました。
「久美子×麗奈」も好きなので、この2人の小説も書けて結果オーライといったところでしょうか(何でもありかよお前
今後は、なかよし川が主体の小説も書いてみたいところです。

ご意見・ご感想をお待ちしております。


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