かなおか橋


調査日:2009年3月9日、2009年8月19日

かなおか橋は、静岡県沼津市の閑静な住宅街にあるとても小さな橋です。
昭和20年代生まれの歴史あるこの橋は、ある大事なものを失っていました・・・。





かなおか橋があるのは県道22号線です。
この県道22号線、写真のような道幅がずっと続きますが、交通量が多く、路線バスまで通るため離合に苦戦します。

遠くに見える歩道橋は国道1号線との交差点となり、この写真は富士側から三島側を向いて撮影しています。


さて、この写真に「かなおか橋」が写っているのですが、どこにあるか分かるでしょうか?







少し角度を変えて撮影したものです。これなら分かるでしょうか?

そう、右下にある短い縁石のような物が「かなおか橋」です! 自動車どころか、歩行者すらも気をつけないと見落としてしまいそうですが・・・。



かなおか橋の欄干です。高さはほとんどなく、また側面には等間隔に四角い穴が開いており、はたして欄干の役目を果たしているのか疑問が残ります。

現在は欄干の外側もコンクリートで固められ、自動販売機置き場となっていますが、橋が出来た当時は欄干の外側はすぐ川になっていたと思われます。

  
そんな小さな欄干にもしっかりと銘板が設置されています。

銘板によれば、橋の名前は「カなおかはし」となっています。これは、この橋のある金岡地区から来ている思われますが、
漢字名の書かれた銘板が見つからなかったため、このレポートではひらがな表記で橋を紹介しています。
最初の「カ」のみ明らかに書体が異なるのも気になります。

竣功は昭和29年3月となっており、二十を「廿」で表記していることからもその歴史がうかがえます。



その歴史の中で、この橋はある物を失ってしまったのです・・・。それは、橋を側面から見ると分かります。




本来ならば対にあるはずの、向かい側の欄干がありません。
止まっているトラックの奥には、ガードレールが1本あるだけです。そして、そのガードレールの下には川が流れています。

欄干の消失は、おそらく正面の道が道幅を拡張をしたのが原因だと思われます。
上の画像にマウスを乗せると道路拡張前の想像図に切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

片方の欄干を失ったことで、ただでさえ小さいこの橋はさらにその存在感を薄してしまったのです。





50年以上の歴史の中を生き抜いてきた「かなおか橋」。
いつしか片側の欄干を失い、橋として目立たない存在になりながらも、今もなお多くの交通を支え続けています。

「縁の下の力持ち」・・・まさにそんな言葉が似合うこの橋を、私はこれからも見守っていきたいと思います。



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