ラブライブ小説 「恋のキューピッド」






「真姫ちゃん、ありがとう。」
「何よいきなり。」

にこちゃんに後ろから抱きつかれたかと思えば、いきなりのその言葉に驚いてしまい、声に出してしまった。

「今私がこんなに幸せなの、真姫ちゃんのおかげだから。」

よく私をからかうために冗談で言ってくることもあるけど、声のトーンですぐに分かる。
これは、本気で言ってるんだ。

「ありがとう。」

にこちゃんの頭を撫でながら、私からもお礼を言う。
そのあとで、でも・・・と付け加える。

「お礼を言う相手が違うんじゃない?」
「え・・・。」

表情は見えないけど、あきらかににこちゃんの声が悲しそうなものに変わった。
もしかして、私が怒ってるように思ったのかも。

「穂乃果よ。」

ちょっと言葉が足りなかったかもしれないと思い、続けてにこちゃんに言う。

「穂乃果がいなければ、私たちが出会うことはきっと無かったわ。」

そう、すべては穂乃果が私に話しかけてきたことから始まった。

「少なくとも私は、穂乃果に誘われなかったら絶対にアイドルなんてやってなかったわ。」
「私も、そうね・・・。」

私が言い終わると、すぐににこちゃんも口を開いた。

「穂乃果に話し掛けられなければ、ずっと一人でアイドル研究部にいたと思うわ。」

3年生のにこちゃんと、1年生の私。
一緒の学校にいられるのはたった1年で、顔も名前も知らないただの先輩、後輩の関係で終わるはずだった。
そんな私たちを引き寄せてくれたのが、穂乃果だった。
穂乃果のおかげで、私は大切な人に出会うことができた。

「だから、穂乃果に言わないと。」
「そうね。」


気づけば、私の目の前ににこちゃんの顔があった。
私が口元に手をやると、目を瞑るにこちゃん。


「にこちゃん・・・。」



そのまま、私はにこちゃんとの距離を縮めていく。




「あの〜・・・、お取り込み中のところ悪いんだけど・・・。」

突然聴こえてきた声に、慌ててにこちゃんから離れる私。
ほぼ同時に、にこちゃんも私から距離を取った。

「穂乃果だよ! なんちゃって・・・。」

噂をすればなんとやら、とはまさにこのことだろうか。
生憎、今はそんな呑気なことを考えている場合ではないけど。

「穂乃果、なんでここに・・・。」
「だってここ部室だし。」

そういえば、にこちゃんと2人でいつも通り部室に顔を出したら誰もいなかったんだっけ。
それで、2人だけの空気に流されて・・・。

「邪魔しちゃ悪いかなって思ってそっと見てたんだけど、さすがにあれ以上されると気まずいっていうか・・・。」

ずっと見られてたのに気づかないなんて・・・。
にこちゃんもさっきから何もしゃべらなくなっちゃったし、もうどうしたらいいのか分からない。

「でも、2人が穂乃果に感謝してくれてるって分かってすごく嬉しいよ!」

何も言えなくなってしまった私たちに、穂乃果は満面の笑みでそう言った。
そんな穂乃果の顔を見たら、さっき見られてしまったこともどうでもよくなってしまった。
むしろ、私たちを繋げてくれた穂乃果にこそ、見てもらうべきものだったのかもしれない。

「ありがとう、穂乃果。」

私の口から自然に出た、心からの言葉。
できれば、もっとちゃんとした形で言いたかったけど。
不器用な自分じゃ改まって言うことなんてきっとできないだろうから、これで良かったのかもしれない。

穂乃果のためにも、私は絶対にこちゃんと幸せになるんだから。


「まぁ、穂乃果だけではなく私たちもいるんですけどね。」
「!?」



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
初めての「ラブライブ」小説でしたが、いかがでしたでしょうか?

「にこ×真姫」素晴らしいですよね!(いきなり何
「ラブライブ」をほとんど知らなかった頃でも「にこ×真姫」だけは知っていた、というほど好きな組み合わせですw
むしろ、「ラブライブ」を知るきっかけを作ってくれたのが「にこ×真姫」と言ってもいいレベルです。
そんな2人の小説を書くことができて満足です(出来はどうあれ・・・)。

それにしても、映画になってしまうなんてすごい人気ですね。
今回は映画の上映を記念してこのタイミングで公開しましたが、今後もネタが思い浮かんだら書いていきたいと思います。

ちなみに、最後の一言が誰の言葉かは皆さんのご想像にお任せしますw


ご意見・ご感想をお待ちしております。



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