ラブライブ!小説 「バレてるってレベルじゃない」





「ちょっとにこちゃん!」

部室に入ってくるなり、大声で私の名前を呼ぶ真姫ちゃん。

「なんでみんなに言っちゃうのよ!」
「は?」

何のことか分からない私は、首をかしげる。

「とぼけないで! 私とにこちゃんが付き合ってること、みんなに言ったんでしょ!」
「・・・意味分かんない。」
「私の言葉取らないで!」

まったく心当たりがない。
別に隠してたわけじゃないけど、言ったことは無い。

「言わなくたってバレバレよ。」

声がしたかと思えば、真姫ちゃんの後ろから絵里と希が顔を出した。

「とりあえず、部室のドアを閉めなさい。会話が外まで丸聞こえよ。」

呆れ顔でそう言いながら、絵里がドアを閉める。

「あれだけのことをしておいて、まだバレてないと思ってたの?」
「あれだけのこと?」

何の事かさっぱり分からない。
真姫ちゃんのほうを見ても、心当たりは無いといった様子。

「はぁ・・・。希、言ってあげなさい。」
「あれは1週間くらい前やったやろか。屋上での練習が終わってみんなが帰ったあとなんやけどな。」

呆れ顔の絵里に続いて、何やら希が話し始めた。

「ウチ、忘れ物してもうて、一旦屋上に戻ったんや。で、ふと屋上から景色を見てたらな、グランド脇の倉庫の陰で、にこっちと真姫ちゃんがキスしとったんや!」

いきなり何言ってんの!?
いや、事実だけど! 確かにしてたけど!!
よりによって希に見られていたなんて・・・。

「学校でそういう行為をするのは、認められないわぁ。」
「ウチのカードも2人が付き合っとると言うとるで!」

ドヤ顔で言ってくる2人がすごくウザい。

「にこちゃんのバカ!」
「あの時は真姫ちゃんからキスをせがんできたじゃない!」
「あらあら、お熱いのね。」

しまった、墓穴掘った・・・。

「それだけやないで! なぁ、凛ちゃん。」
「あれ、凛いたの?」
「酷いにゃ〜。」

今まで凛と花陽の存在に気づかなかったわ。
それにしても、まだ何か見られてたっていうの・・・。

「凛知ってるよ! にこちゃんと真姫ちゃん、毎日手を繋いで登校してるにゃ。」

どこで見ていやがるんだこの化け猫は・・・。
一応人目の付かない場所だけを選んでいるつもりだったのに。

「だから外では手を繋ぎたくないって言ったのよ!」
「何よ、最近は真姫ちゃんのほうから手を繋いできてたじゃない!」
「ラブラブね。」

しまった、また真姫ちゃんの言葉に乗せられて余計なことを・・・。

「最後は、かよちんにゃ。」

まだ何かあるというの・・・。

「最近、真姫ちゃんのお弁当のご飯が、にこちゃんのお弁当のご飯と同じ品種になったんだよ。それってつまりそういうことだよね!」

お米の品種まで分かるのかこのお米オタクは・・・。
ここまで来たらもうヤケよ!

「そうよ。真姫ちゃんがどうしても私の手作りのお弁当が食べたいっていうから、毎日作ってるのよ!」
「どうしてもなんて言ってないでしょ! にこちゃんのお弁当すごくおいしいから、毎日食べられるのは幸せだけど・・・。」

なんか真姫ちゃんも吹っ切れてるし・・・。
何さりげなく嬉しいこと言ってくれてるのよ。

「とまぁ、ここまで見せつけられれば、気づかないわけがないわよね。」
「にこっちも水臭いなぁ。ウチにくらい話してくれても良かったのに。」

いや、希に話したら絶対言いふらすでしょ・・・、とか言うとワシワシMAXが飛んできそうだから言わないけど。

「そういうのに抵抗ある人だっているでしょ。」

いくらここが女子校だからといって、アブノーマルであることに変わりはない。
隠してるつもりは無いけど、かといってあまり話を大きくしたくはなかった。
特に、真姫ちゃんはまだ2年以上ここでの生活が残ってるから、変な噂立てられたくないし・・・。

「そんなことないよ。とっても素敵なことだと思うよ。」
「2人はとってもお似合いにゃ。」
「ありがとう、花陽、凛。」

私は、つくづく良い仲間を持ったと思う。
μ’sのみんなにだけでも、報告しておけば良かったかも・・・なんてちょっと後悔。

「それで、2人はどこまで経験しとるん?」

・・・せっかくの良い感じのムードだったのに、希の一言でぶち壊しよ!

「キスまでは済ませてるのよね。」
「そういえば、最近にこちゃんと真姫ちゃん、髪の毛が同じ匂いがするにゃ。」
「それってもしかして・・・!?」

前言撤回、やっぱり言うんじゃなかった!



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「ラブライブ!」シリーズも、早いもので始まってから9年が経過しました。
μ'sから始まった「ラブライブ!」は、Aqoursを経て、さらに新しいシリーズへ向かっています。
私は、地元である沼津が舞台となった「ラブライブ!サンシャイン!!」が一番好きではありますが、「ラブライブ!」を知るきっかけとなったのは「にこ×真姫」であり、私にとっての「ラブライブ!」の原点です。
というわけで、今回の小説も「にこ×真姫」を主役に書きました。
個人的に、「にこ×真姫」はみんなに内緒で付き合い始めるものの、隠し方が下手ですぐにバレそうな気がしますw
そんな少し不器用な「にこ×真姫」も尊いです(何

ご意見・ご感想をお待ちしております。




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