石部海上橋とその旧道(海上橋編)


調査日:2009年2月14日


【注意】このレポートでは非常に危険な場所の探索を行っています。探索の際にはそれなりの覚悟でお願いいたします。私は一切の責任を負いません。


現在は静岡県道416号線となっている静岡市と焼津市を結ぶ道路。
しかし、ほんの数年前まで、国道150号線として多くの交通を支えていました。現在でも比較的多くの交通があります。
県道416号線は途中、「大崩」という場所を通ります。大崩は片側は崖、片側は海という地形の厳しい場所で、その名の通り落石・崩落が多発しています。
この県道416号線も、落石という理由で新道が作られ旧道区間ができてしまいました・・・。


新道と旧道の関係はこのようになっています。
緑ラインで示したのが新道、赤ラインが旧道となります。

旧道は崖と海に挟まれたわずかな平坦部を、洞門を連続させて落石に配慮したうえで通っていました。
しかし昭和46年7月、大規模な落石が発生し、洞門を押しつぶして1人の命を奪ったのです・・・。
押しつぶされた洞門は昭和44年に設置されたばかりのもので、十分に強度はあったといいます。自然の力は大変なものです・・・。

こうして急遽新道を作ることになったのですが、すでに陸に道路を建設できる場所がなかったため、また落石を避ける意味もあり、海上橋が建設されました。
落石の影響を受けなかった海上橋前後の道も改良し、現在のルートに至っています。

このレポートでは、焼津側(地図の下側)から調査をしていきます。まずは現道からです。


地図は国土地理院の電子地形図を使用






写真は石部隧道の手前にある洞門です。
この洞門にそのまま繋がる形で石部隧道が続くため、かなり長いトンネルのようになります。
道路は2車線ギリギリ確保できる程度の幅で、歩道どころか路側帯も無いに等しいため、今回自転車でここを通った私はガクブルでしたw
写真はタイミングを図って撮影したため車は写っていませんが、実際は前から後ろからどんどん来ます。

実はこの洞門も、新道建設によって改良されたものです。
そして、写真右奥にわずかに見えている橋が石部海上橋となります。
かなりの下り勾配で一気に標高を下げます。







※この写真は、静岡側から焼津方を向いて撮影しています。

石部隧道に続いてさらに洞門があります。
現在の洞門は出口付近で右へカーブしていますが、旧道時代はカーブせずにそのまま崖沿いをまっすぐ進んでいました。
しかしこのカーブ、事故が起こりやすそうな線形ですよね・・・。







洞門を出ると、すぐに石部海上橋になります。昭和47年7月竣功で、歩道はありません。
短い橋を9本つなぎ合わせて1本の橋にしているため、上空からこの橋を見ると微妙にカクカクしているはずです。

そして、視線を少し左へ移すと・・・



!?

崖に沿って奥へ続く洞門・・・まさしく旧道です。40年近く経った今でも、しっかりとその姿を残しています。
しかし、洞門の上に積もった土砂の量からすると、かなり危険な状態かもしれません・・・。

とりあえず今は海上橋を進みます。



※この写真は、静岡側から焼津方を向いて撮影しています。

旧道は海上橋からも確認することができます。かなり目立つので、旧道の存在を知っている人は多いのではないでしょうか。
最短距離で崖にへばりつく旧道と、迂回して海上を走る現道・・・。この場所は、現道のほうが迂回をしているのです。



旧道を一瞬にして廃止に追い込んだ崩落地点・・・。今もなお、土砂がそのまま残っています。
一見すると、洞門が途切れている部分で崩落が起こったように見えますが、実際にはこの場所にも洞門がありました。

ここで1人の命が奪われたとは・・・。しばし黙祷をし、先へ進みます。



※この写真は、静岡側から焼津方を向いて撮影しています。

海上橋の静岡側から旧道を見ます。崩落地点も含め、旧道区間はほとんど洞門に覆われていたのが分かります。
ここまで対策をしても、防ぐことができなかったのです・・・。



※この写真は、静岡側から焼津方を向いて撮影しています。

海上橋を通過し、静岡側に到着しました。
逆光で見にくいですが、写真右端に写る落石防止柵が道路に沿わずにまっすぐ奥へ続いているのが分かります。
かつての旧道はここでカーブせず、まっすぐ続いていました。



次回、いよいよ旧道区間を調査します! 



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