らき☆すた小説 「親友」






「あのさ・・・、2人は、その・・・同性愛とかって、どう思ってる?」


言いにくそうに口を開いたのは、紫陽花のような紫色の長い髪の毛を二つに結んだ少女、柊かがみだ。




柊かがみは、隣のクラスの泉こなたと数ヶ月前から付き合っている。
しかし、これは女の子同士。世間一般には認められていない同性愛なのだ。

だから、2人は周りにバレないようにコソコソとデートをしたりしていたのだが ――


「ねぇ、こなた。」
「ん〜?」
「あのさ・・・、そろそろみんなにも言わない? 私たちの関係。」
「どうしてまた急に?」
「だって、こうやって隠れて付き合うのってどうかと思うし・・・。」
「ん〜、確かにねぇ・・・。」


ある日、こなたと2人きりになったかがみは、こなたに相談した。
最初は唸っていたこなたであったが、かがみの説得に渋々了解してくれた。




こうして、かがみはこなたとの関係を打ち明けることになったのである。




「いきなりどうしたんだってヴぁ?」

かがみの言葉にそう言い返したのは、ボーイッシュなショートヘアーと八重歯が特徴的なかがみの親友、日下部みさおである。


「何かあったの? 柊ちゃん。」

続けてそう言ったのは、ロングヘアーとおでこにはめたカチューシャがチャームポイントな同じくかがみの親友、峰岸あやのだ。



質問を質問で返され、次の言葉に困るかがみ。


「いや、別に深い意味は無いんだけどさ・・・。とりあえず答えてほしいの・・・。」


苦し紛れにかがみがそう言うと、速攻でみさおが答える。

「いいんじゃね〜? あたしは気にしないぜ。」

ただ、その言葉はおそらく真面目に考えたものではないだろう。みさおはいつもこんな感じなのだ。
そして、少し考え込んであやのが答えた。


「そうね。お互いが愛し合っているなら問題無いと思うわよ。理解を得るのは難しいかもしれないけどね。」

あやのは真剣に考えてくれたようだ。
ただ、その後半の答えはかがみに不安を感じさせるものであった。


しかし、こなたを説得してしまった以上、かがみは言うしかなかった。




「あのね・・・、2人に言っておきたいことがあるの。」




「私とこなた・・・、付き合ってるの。」




訪れる静寂。
その静けさに怖くなったかがみは、思わず目を閉じてしまう。





「やっと言ってくれたな〜。」



「・・・え?」

予想外の返答に、かがみの口は間抜けた声を出してしまった。


「あたしら、気づいてたぜ? 柊がちびっこと付き合ってるってこと。な、あやの?」
「うん。黙っててごめんね、柊ちゃん。」


かがみの頭の中は真っ白になっていた。
それもそのはず、実はこのことはまだ妹のつかさにすら話していないのだから、この2人が知っているはずがないのだ。


「ど・・・ど、どうして? ・・・どうして知ってるのよ。」

明らかに動揺しているかがみを見て、みさおは両手を腰に付けていばったような格好をする。


「お前とは中学時代からの付き合いじゃんか。少しの変化でもあたしらには分かるんだってヴぁ! 最近ちょっと様子がおかしかったしな。」
「日下部・・・。」



いつもは私に頼ってばかりの日下部だが、ちゃんと私を心配してくれているんだ・・・、とかがみは思わず感動してしまった。
しかし・・・

「でもみさちゃんは最初、『どうせまたダイエットにでも失敗したんだぜー。』とか言ってなかったっけ?」


あやののひと言で、今まで誇らしげな態度をしていたみさおが、みるみるうちに元気をなくしていく。
そして、隣では「あんたね・・・」と呟きながらみさおを睨むかがみ。



「・・・なんで言うんだよ〜、あやの。」
「ごめんね、みさちゃん。でも、柊ちゃんが私たちに話してくれてよかったわ。」

いつも通りの笑顔で話してくるあやのに、かがみは「どういうこと?」と聞き返す。


「柊ちゃん、泉ちゃんたちと仲良くなってから、あまり私たちとお昼とか食べなくなったじゃない?」
「確かに・・・。」


かがみがばつが悪そうな顔になって言う。
そして、隣ではみさおが何か言いたそうな顔をしていたが、あやのは言葉を続けた。

「だからみさちゃん、拗ねちゃってね。私たちのこと、もう友達と思われてないんじゃないかって。柊ちゃんの様子がおかしいのは気付いてたんだけど、もし私たちのことを友達だと思ってるなら、絶対に向こうから相談してくるはずだから、本人が言ってくるまで待とうって。」
「あ・・・あやの〜・・・。恥ずかしいじゃんか・・・。」


珍しくみさおが顔を真っ赤にしている。その一方で、かがみは険しい表情をしていた。



新しい友達が出来たからと、好きな人がいるからと、昼休みはいつも隣のクラスばかりに行ってしまっていた。
中学の頃は毎日この2人と一緒に昼食を取っていたのに、今じゃ週に1度あるかないかくらい・・・。
こんなにも自分のことを心配してくれている『親友』がいるのに、高校に入ってから全然一緒の時間を過ごしてあげられなかった。


かがみは、そんな自分に嫌気がさしたのだ。




「もっと私たちを頼っていいのよ? 私たちは、柊ちゃんを応援するわ。」




その言葉を聴いたかがみは、2人の手を握り・・・。




「ありがとう・・・、ありがとう・・・。」


と何回も繰り返し言った。
自分たちの関係を認めてくれた2人に、精一杯の感謝の気持ちを込めて・・・。








「そうかぁ、柊とちびっこがな〜。」
「なによ。」
「『私とこなた・・・、付き合ってるの』ってさっ!」
「ちょ!! マネすんなっての!」


といった感じで、1ヶ月以上もこの出来事でいじられたのはここだけの話であるw



最後まで小説をお読みいただき、ありがとうございました。

今回の小説で「らき☆すた」モノは6作目、ようやくあやのとみさおが登場しましたw さすが背景コンb(ry
この2人ならきっとかがみとこなたの関係を認めてくれると思います。あやのんは彼氏いますしねw

ちなみにですが、らき☆すたの小説はシリーズものとしてはもちろん、1作品単体でも読めるようなストーリーを考えています。
今回の小説もそれを意識しながら書きましたが、いかがでしたでしょうか?


ご意見・ご感想をお待ちしております。




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