調査日:2016年4月27日 公開日:2018年4月10日


国道136号線旧道区間(賀茂トンネル周辺)
(旧道編)


国道136号線の賀茂トンネル周辺の旧道区間を調査中です。
続いては、緑色のラインの旧道をレポートします。

トンネルや橋を多用する現道に対し、旧道はあくまで等高線に沿ってカーブを多用しています。
地図を見ても、そこそこ長距離な旧道区間となっていますが、未だに全区間が道路として描かれています。

果たして、その実態は・・・。

現道と同じく、三島側(地図の上側)から入ります。


地図は国土地理院の電子地形図を使用







※この画像はマウスを乗せると切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

三島側の旧道分岐点です。
いかにもな分岐で右へ分かれていきます。






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旧道の入口は特に封鎖されておらず、乗用車も進入できます。
ただし、左脇には「300m先路肩崩落のため通行止め」と伊豆市による看板が置かれています。
内容自体は重要なのに、半分植物に埋もれて全然目立ってないんだよなぁ・・・。





もともとは道幅が2車線ほどあったようですが、今では中央付近に乗用車1台分ほどの通行スペースがあるだけで、そのほかは植物に覆われてしまっています。
しかし、定期的に通る車はあるようで、通行スペースの路面状態は今のところ良好です。






前方にガードレールが見えてきました。
先に現道のレポートを読んでいただいた方はご存じのとおり、この旧道は現道と並走する場面があります。







※この画像はマウスを乗せると切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

旧道は、数十メートル程度、現道と並走します。
現道でいうと、土肥第1トンネルと土肥第2トンネルの間の区間となります。
現道よりも旧道のほうが若干路面が高いですが、仕切りはガードレールのみなので、徒歩であれば容易に行き来できます。
分岐点、合流点以外でここまで現道と旧道が隣接しているのは、なかなか珍しいのではないでしょうか。






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現道との並走区間を終え右にカーブすると、何やら前方の様子が怪しくなってきました。
対向車線側の路面を見ると、消えかけながらも「40高中」と書かれているのが分かります。






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そして、ここでついに通行止めの看板が出現しました。
旧道の入口でも予告されていた路肩崩落現場は、まもなくのようです。
しかし、通行止めと言うわりには脇ががら空きですね・・・。
公式の標識による規制ではないので、このまま通過します。






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カーブを抜けると、路肩崩壊現場らしい場所が見えてきました。
その前に、左側の路肩、売物件なの・・・。通行止めの場所なのに?
まぁ、通行止めになる前に設置したのだとは思いますが、とても買う人が現れるとは思えませんね・・・。
それにしても、通行止め区間に入ってからはセンターラインも残っており、これまでよりも状態が良くなっているような気がします。






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路肩崩落現場に到着しました。
路面の3分の1程度が崩落し、ガードレールも宙に浮いてしまっています。
今はまだ乗用車程度なら山側を通過できますが、路面のひび割れがセンターラインを越えており、長い年月を掛けて大部分が消失しそうな場所です。





崩落現場を通り過ぎると、再度現道と並走する区間になります。

で、この路面に置いてある謎の物体ですが、おそらく海藻だと思われます。
私が現道を探索中、ちょうどおばあさんが並べているのを目撃しました。
この旧道が比較的良好な状態で維持されているのは、このように利用されているおかげかもしれません。
それにしても、綺麗にセンターラインより山側に並べたものです。







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2回目の現道との並走区間は、1回目よりも長く、ガードレールも低めのため、さらに行き来が容易になっています。
最初は現道のほうが旧道より路面が高い位置にありますが、後半はほぼ同位置となり、数メートルの間は舗装も繋がっています。
おそらく、現道の建設中は、工事用車両のアクセス路として使用されていたのではないでしょうか。
なお、現道でいうと賀茂トンネルと土肥第1トンネルの間の区間となります。





現道との並走区間を終え、旧道は右へカーブします。
この先は、しばらく現道とは離れた場所を通ることになります。

先ほどの並走区間までは日常的に使用されていたので比較的良好な状態でしたが、この先は果たして・・・。







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ここで、初めて対向車線側に道路標識が残っているのを発見しました。
標識の内容は、法定速度40キロ(高・中速車)と駐車禁止の2つでした。
高・中速車は現在は無い区分なので、珍しいものです。






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さらに、左へカーブする所には、こちら側にも道路標識が残っていました。
追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止の終了と、駐車禁止の2枚です。
追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止の標識は、ステーが錆びて標識の重さを支えきれなくなっています。
ここには、対向車線側にも道路標識があり、追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止の始まりと駐車禁止となっていました。





このあたりから、しばらく旧道は駿河湾沿いを走るようになるため、非常に景色が良いです。
現道は、トンネルで通過してしまうため、このような景色を見ることはできません。

ただし、地形は険しく、ガードレールの外に飛び出せば真っ逆さまに転落してしまいます。






あっ(察し
これは、いよいよ荒れてきそうな予感・・・。






路上を大量の土砂が埋め尽くしています。
手前の岩には、何者かによって「落石」の文字が書かれていますが、書くまでもなく大規模な落石です。

ここまでは乗用車程度なら進入できた旧道ですが、ここから先は徒歩だけに制限されます。
斜面自体は緩やかで安定しており、慎重にルートを選べば越えることができます。







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落石を越えると、また平穏な路面が続いています。
ちょうど路面には「40高中」の表示が残されていました。
先ほどあった表示は消えかけでしたが、こちらはハッキリと残っていますね。






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旧道は、落石現場の先で左へカーブします。
この場所には、カーブミラーとポールが残っており、カーブミラーには静岡県のシールが貼られています。
ポールには何も設置されていませんが、伊豆市と西伊豆町の境界付近であることから、カントリーサインが設置されていたと思われます。





カーブの先には、なぜか旧道を進路を塞ぐようにガードレールが設置されています。
一難去ってまた一難でしょうか?






ガードレールの先は、やはり路面が荒れ気味で、過去に落石や土砂崩れがあったような雰囲気です。
旧道になったあと、この区間のみ通行止めにしていた時期があったのでしょう。

先ほどの落石は、さらにそのあと発生したものだと思われます。






この区間、どうやら土砂自体は片付けられているようで、特に歩きにくいということはありませんでした。
植物が生長する夏場は少し大変そうな気もしますが・・・。

100mほど歩くと、反対側に設置されているガードレールが見えてきました。






ガードレールを越えると、旧道は再び平穏を取り戻しました。
手前の路面には、道路標示がされていたようでしたが、ほとんど消えてしまっていて読み取れません。
おそらく、速度表示だと思いますが・・・。

そして、またしても前方の様子が不穏です。






2回目の大規模な崩落です。
先ほどは岩が多めの「落石」のイメージでしたが、今度は土砂が多めの「土砂崩れ」の印象です。
この土砂崩れ現場はグーグルマップの航空写真でも一目瞭然で、相当上部のほうから崩れてきているのが分かります。







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土砂は足掛かりが少なく滑りやすいので、先ほどよりも慎重に進みます。
写真では写っていませんが、右側はすぐに海に落ち込んでおり、足を滑らせればそのまま海に転落する可能性もあります。
この場所、やはり土砂崩れの危険性は把握していたようで、防護柵も設置されていたようですが、基礎ごと土砂崩れに巻き込まれていました。





何度目かの平穏を取り戻した旧道。
崩落はこれが最後だと信じたいところですが・・・。

ところで、このあたりはセンターラインがありません。
消えてしまったのではなく、元から引かれていなかったのではないかと思います。
2車線分を確保できる幅が無いように感じます。
乗用車程度ならすれ違えるかな・・・程度で、おそらく現役時代にはすれ違いに苦労していたのではないでしょうか。







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嬉しいことと悲しいことが同時にやってきました。
嬉しいことは、海側の路肩に古そうな駒止めが登場したこと。
悲しいことは、また崩落・・・。





この短い区間に3ヶ所の崩落と1ヶ所の路肩決壊。
この土地に道路を通すのは、やはり無理があったように感じます。
トンネルと橋を多用してこの土地を越えている現道の選択は、正しいものなのでしょう。







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こちらの崩落は、落石に土砂、さらには木まであるものでした。
崩落範囲こそこれまでの崩落現場よりも狭いものの、土砂が上部まで積もっており、かなりの高巻きで越えざるを得ませんでした。
崩落現場を乗り越えると、パイプとチェーンによるバリケードが設置されていました。
しかし、本当にただ置いてあるだけで、簡単に越えることができてしまいます・・・。





崩落現場の先は、いくらか周囲の地形が穏やかになり、難所は越えた雰囲気となります。
もう崩落の心配は無さそうです。

そして、道幅も先ほどより広くなり、このあたりはセンターラインが引かれていた跡が残っています。







※この画像はマウスを乗せると切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

このあたりはタイヤ痕も残っており、定期的に車が入ってきているようです。
そして、海側の路肩にはポールが四角い旧型のガードレールも残っています。
海風の影響をもろに受けるためか、かなり腐食しています。





気づけば、旧道沿いに電柱も立っていました。
電柱があるということは、保守する方々が入ってきているということなので、この先は安心できそうです。






ここに来て、常に使用されているかは分からないものの、住宅も見られるようになりました。
それにしても、すごい場所に建てたな・・・。







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だんだんと前方の景色が開けてきました。
もう現道との合流が近そうです。
この場所でズームしてみると、次の旧道区間が正面に見えてしまったりします・・・。
その区間も探索済みですが、レポートはまた後日書いていきます。






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海側に廃車体が放置されていました。
ハイエースやキャラバンあたりの車種だと思いますが、やはり海風の影響か原型を留めていません。





前方に現道の信号機が見えてきました。合流はもうすぐです。







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そして、現道に合流しました。
こちら側には、落石や路肩崩落による通行止めのお知らせなどは無く、最後の崩落現場まで車で入ることができてしまいます。






※この画像はマウスを乗せると切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

ちなみに、先ほど見えた次の旧道区間は、信号を越えたすぐ先から始まります。
国道136号線には、旧道が多く存在しています。





比較的距離が長く、崩落現場もある旧道。
もし探索される場合は、無理をせず安全を最優先してください。
普段私たちが通っている走りやすい道路の裏には、旧道が犠牲になっていることを忘れてはいけません。


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