境橋(三島市・長泉町)


調査日:2012年8月2日、2012年8月4日



境橋は、その名の通り、静岡県三島市と同県長泉町との境界にある橋です。
JR・伊豆箱根鉄道の三島駅(左図右上)から近く、交通量の多い県道22号線に架かっています(左図赤線部分)。

とても小さく地味な存在の橋ですが、特徴のある橋だったので、取材しました。


地図は国土地理院の電子地形図を使用






静岡県の三島市から富士市を結んでいる県道22号線。
古くから「根方街道」呼ばれ、狭い県道ながら多くの車が行き交っています。
境橋周辺は、しっかりとした2車線幅が確保されている、県道22号線の中でも比較的広い区間となっています。






県道22号線は、伊豆箱根鉄道駿豆線の踏切を渡る直前、三島市と長泉町の境界を通ります。
この境界部分にあるのが、その名も「境橋」なのです。

ちなみに、「境橋」という名前ですが、市町の境界だからではなく、下を流れる「境川」から取ったと思われます。







長さよりも幅のほうが広く、踏切の直近にあるせいで歩行者ですら素通りしてしまうような、とても小さな橋です。




そんな長さ数メートルの橋ですが、欄干の造りは極めて立派です。
高さこそ低いものの、銘板もしっかりと設置されています。

そして、この銘板が特徴的なのです。






  
4枚ある銘板のうち2枚は、それぞれ「境橋」・「さかいばし」と名前の書かれたもので、特に変わった点はありません。
問題は、竣工年月が書かれている残り2枚のほうです。





昭和三十年二月"改築"! 「竣功」ではなく「改築」と書かれた銘板は初めて見ました。
昭和30年竣工でも十分古い部類に入るのに、「改築」ということは、改築前も含めると一体何十年この橋は架かり続けているのでしょうか。





また、4枚の銘板とは別に、欄干に施工業者の書かれたプレートがはめ込まれていました。

なお、この「鈴木建設興業」ですが、現在も三島市内に会社を置いているようです。



話は変わりますが、このレポートをご覧の方の中には、なぜこんな小さな橋が三島市と長泉町の境界なのか、疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
実は、境橋が架かっている「境川」には、大変な歴史があるのです。






※この画像はマウスを乗せると切り替わります(少々時間がかかる場合があります)。

境橋のある県道22号線の1本隣の道路に、境川についての説明板が設置されています。
これによると、なんと源頼朝が駿河国と伊豆国との境界に境川を選んだというのです!

その境界が、現代まで受け継がれてきたのでしょうか。






古くは駿河国と伊豆国との境界となっていたといわれる境川に架かる境橋。
川の名前をそのまま名乗っているということは、境川に最初に架けられた橋である可能性があります。
そう考えると、境橋には相当な歴史があるはずです。

できることなら、昭和30年に改築される前の境橋を見てみたいものです。





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