ヤマノススメ小説 「ひなたみたいになりたい?」






それは、高校でひなたに出逢ってから芽生え始めた感情。

ひなたと私は、性格がまるで正反対。
ひなたはいつも明るくて、誰とでもすぐに話せて、とにかく元気。
一方の私は、どちらかといえば内気で、人見知りであまり会話もしない。

いつも最初に行動するのはひなた。
ちょっと強引なところもあるけど、いつまで経っても行動に移せない私を引っ張ってくれる。
私は、いつもひなたの後ろをついていくばかりで、そんな自分の性格が嫌になる。



「ねぇ、どうしたらひなたみたいな性格になれるの?」

ある日、いつも通り2人並んでの帰り道。
私はひなたに訊いてみた。
ひなたにこういう質問をすると、だいたい茶化してくるから、あまり期待はしてなかったけど。

「それ、どういう意味?」

けれど、そう言うひなたの表情は真剣で・・・。

「もしかして、自分の性格が嫌になったとかじゃないよね・・・?」

お調子者のように見えて、こういう時は鋭いから、ひなたはずるい。

「うん・・・。」
「そういうの、やめてよ。」

頷いた私に聴こえてきたひなたの声は、今までに聴いたことの無いトーンで。

「あおいは料理がすごくうまいし、編み物もできる。服装だって女の子っぽくてかわいい。」

ひなたは震え声で言い続ける。

「私、料理や裁縫は全然できないし、服のセンスも無いから、そういうところすごいと思ってるよ。見習わなきゃって。」

普段私のことを馬鹿にしてくるから、ひなたのその言葉を聴いた時は驚いた。

「だから、絶対に自分の性格を責めないで。もし今度自分のこと責めたら、私本気で怒るから。」

決して怒っているわけではなく、でもその一語一語が胸に響く。

「私は、今のままのあおいが好きだよ。」

さっきまでの私は、一体何を悩んでいたんだろう。
こんなにも近くに、私のことを想ってくれている人がいたのに。
私は、その人の目の前で自分のことが嫌いだと言ってしまった。

「だから、もっと自分に自信持ってよ。」

もとはといえばひなたのせいで悩んでいたのに(勝手に悩んだのは私だけど)、そのひなたの言葉に励まされるなんてなんかムカつく。

「変なこと言ってゴメンね。ありがとう、ひなた。」

でも、私の口から出た言葉は、普段は照れくさくて言えないもので。
何よりも、ひなたの気持ちを知ることができて嬉しくて。

「おう!」

そう言ったひなたの顔は、だんだんと沈んでいく夕焼けのせいか、少し赤い気がした。




最後まで小説をお読みいただき、ありがとうございました。
初めての「ヤマノススメ」小説でしたが、いかがでしたでしょうか?
前から書きたいとは思っていたものの、なかなか良い案が浮かばず、気づけばアニメも3期が終わっていました。
1作目なので、やはり王道の「あおい×ひなた」2人の話となりました。

「あおい×ひなた」尊い・・・(何
とにかく、飯能市に聖地巡礼に訪れるほどにハマってしまった、「ヤマノススメ」。
これからも小説を書いていきたいと思います。


ご意見・ご感想をお待ちしております。





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