ゆるゆり小説 「妄想力に定評のある千歳」





− 放課後、生徒会室 −


綾乃と千歳は、いつものように書類の整理をしていた。
最初は櫻子と向日葵もいたのだが、あまりやることも多くなかったので、先に帰ってもらい、2人で作業をしている。
その作業もひと段落し、そろそろ帰ろうかというところである。


「そういえば、今日は会長来なかったわね。」

いつも会長が座っている席に目をやりながら言う綾乃。
それに、千歳が答える。

「会長なら、綾乃ちゃんが来る前に西垣先生が連れていったで。」
「あの2人、仲が良いけど、本当にどんな関係なのかしら。一応、教師と生徒・・・よね?」

先生と生徒の仲が良いのは悪いことではない。むしろ良いことこの上ない。
しかし、綾乃には、会長と西垣先生がただ仲が良いだけの関係とは思えないのだ。

「私も気になるわぁ。教師と生徒の禁断の恋、ええなぁ。」

千歳はすでに2人の関係を恋人同士であると断定し、目を輝かせている。
綾乃がため息をつくと、「綾乃ちゃん」と千歳に話しかけられた。

「何よ。」
「会長の言葉は、西垣先生にしか聞こえんのやろ?」
「そうね。」

と答えた直後、しまった、と綾乃は思ったが、すでに手遅れ。
千歳は眼鏡を外し、妄想の世界へ入っていた。
こうなると、しばらくは止めることができない。綾乃はさらにため息をついた。

「それって、街中どこでも、どれだけ周りに人がいようと、会長は西垣先生に言葉攻めできるってことやん!」
「なっ!?」

あまりにも予想外の発言に、思わず綾乃は声を出してしまった。
どこをどうすれば、会長が西垣先生を言葉攻めする展開に繋がるのだろうか。

「西垣先生にしか声が聞こえないのをいいことに、街中であんなことやこんなことを言って西垣先生を攻める会長、素晴らしいことやでぇ!」
「会長と・・・先生が・・・あんなことやこんなことを・・・。」

歳納京子に話しかけるのですら赤面してしまう綾乃にとって、今回の千歳の妄想はレベルが高すぎたようだ。
2人しかいないこの空間に、呼び戻してくれる人間がいるわけもなく、綾乃は千歳とは違う世界へ旅立っていった。



−同時刻、街中−


「どうした松本、機嫌が悪いようだが?」

・・・

「ちょ、おま・・・、こんな街中で何言ってんだ!」

・・・

「確かに、突然お前を連れ出したのは悪いと思ってるよ。だけど、実験のためにはしょうがなかったんだ。分かってくれよ。」

・・・

「うわっ、だから周りに人がいる所でそういうこと言うなって!」

・・・

「いや、周りに人がいなければいいって訳でもないが・・・。」

・・・

「分かったよ。言うとおりにするから、それ以上言うな。」

・・・

「だが、ここじゃさすがに恥ずかしすぎる。せめて帰宅してからにしてくれないか?」

・・・

「分かってくれたか。じゃあ早く家に帰るぞ、"りせ"。」



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2期の放送終了から時間が経ち、少し落ち着いてきた「ゆるゆり」ですが、私の中ではまだまだ熱は冷めていません!w
時間の経過とともにどんどん「西垣奈々×松本りせ」が好きになってしまい、2作目の奈々×りせ小説を書いてしまいました。

やはり、りせの声をどうするかで悩みましたが、今回は読者の皆様のご想像にお任せするということにしました。
どうぞ自分の好きなセリフを入れて読んでくださいw

さりげなく綾乃と千歳は初登場ですが、こんな扱いで申し訳ないです。もっとしっかりと登場する話を書いてあげたいですね。
あと、タイトルは、まぁ、うん・・・。ごめんなさい、本当に思いつかなかったんです・・・。


ご意見・ご感想をお待ちしております。



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